2012/12/21

海外の工場

香港の週末の公園には大勢の女性が集まり、一日を過ごしています。フィリピンから出稼ぎに来ているメイドさんの典型的な休日の過ごし方です。
香港では女性も働くので、メイドを雇って家事をしてもらうのは珍しくないようです。旅行の添乗員のおばさんもメイドを使っていると言ってました。

皆制服を着て、防止をかぶっているので外側からはわかりませんが、台湾の工場でもラインで組立作業するのは、フィリピンやベトナムから出稼ぎに来ている女性が多いそうです。

中国の工場は電気関係を中心に10社くらい見ましたが、内陸部からきた女性を工場敷地内に寄宿舎を建て、住まわせ働かせています。

日本でも、群馬県、愛知県などではブラジルから出稼ぎに来ている人も多く、夜勤用シフトの送迎バスには明らかな外国人が乗り降りするのが大勢見られます。
住まわせているのは、派遣会社などが用意する寄宿舎で、工場を持つ会社が寄宿舎を建てて住まわせ直接管理することは無いようです。
地球を半周して、生活コストの高い日本まで出稼ぎに来るのは、稼げるからに他なりません。
日本国内では失業率は高いし生活コストも高いのに、海外から出稼ぎに来るほどの仕事がある。会社も働く人も納得している仕組みは何でしょう?

寄宿舎に住まわせ食事代を引いた残りの額を支払う。ここまでは、日本人も外国人も変わりありませんから残る額は同じです。
時給750円として週45時間、月180時間で13万5千円。例えば寮費4万円、食費3万円抜かれたら、残りは6万5千円です。日本人ですと社会保険を引くと相当厳しい残高になり、ここで働くのはちょっとと考えます。

6万5千円の価値(2007年プレジデントより)
各国の主要都市での額面平均月収
日本-東京:31万4千円、ブラジル-リオデジャネイル:7万円、中国-香港:11万円、上海:4万6千円、タイ-バンコク:3万2千円、インド-ムンバイ:2万9千円
各国でも首都など主要都市と地方では、収入は倍以上違うでしょうから、6万円越えは現地では相当な金額と言えるでしょう。

ということは、会社からみれば生産設備を海外に送れば、寮費と食費ももっと安く済むんじゃないかと考えても不思議はありません。残業制限などは日本と比較しても緩やかでしょうから、稼ぎたい人にも良いんじゃないかと都合よく考えて、移転を検討します。電気や水道、下水のインフラが整っていれば、労働力を安く得られるところに工場を移転したくなります。
作った製品の売り先、市場が、米国、欧州にもあれば、港湾・空港使用料、貨物運賃の安さも魅力ですし、投資額に対する税制上の優遇策があればなおのこと移転したくなります。

Apple製品を作っている台湾資本のフォンハイさえ沿岸部のシンセンから内陸部に工場を移転しているのも、中国沿岸部での賃金の上昇が激しいことが理由とされています。
こんな強い企業でも、効率化を追求するかぎり移転を繰り返さなければならない。日本の家電や車メーカーはこんな厳しい市場で競争にさらされています。
暑いトタン屋根の猫(物語の内容とは関係ありませんが)のように、じっとしているわけには居られない。

仕事で台湾のフォンハイの部品購買関係のマネージャーを尋ねたら、女性でした。年間数億円の部品購買契約もその女性がテキパキと決めていました。



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